3次元から2次元で安くなる「超音波風速計」

現在、世界中には様々なセンサーや観測装置が日常に溶け込み、自動ドアや家電など、目に見える部分だけでなく、圧力を感知するもの、電磁波をキャッチするものなど、生活する上では気づかないようなところで支えてくれているものもあります。 風速計もまた、身近に触れることは少ないながらも、現代での生活に欠かせない役割を担っています。風見鶏の下でクルクル回転している姿が最も親しみのある形ではないでしょうか。正確な気象情報を得られるのも、船や飛行機が確かな安全を持って運航できるのも、風速計の活躍があってこそのものです。 そんな風速計も、科学技術の進歩とともにその観測データの精度や自身の耐久性を上げていき、さまざまなニーズに合わせられるように非常に多くの種類が開発されています。

風速計の種類・メカニズムとその活躍場所

風速計というものは、文字通り風を受けて速度を計る役目に加えて、風向きも把握しておく必要があります。種類は複数に分けられ、スプーンのような形で風を受ける「風杯型」、先端にプロペラが付いていて、後部の尾翼で風向きも同時に観測する「風車型」、特殊な仕組みを用いて風速を計る「超音波」の3種類が主です。風杯型と風車型は、回転することで計測するため、その基部には歯車によるカウントや発電機を用いた機構が組み込まれています。また、風杯型の場合は風速のみを計ることしかできないため、風向計を同時に取り付けられることが多い傾向にあります。 公共的な風速記録を出す場合は、これら3タイプのいずれかであり、かつ一定のレベルをクリアしたものだけが用いられるようになっていて、観測所をはじめとして、風向きで運航状況が左右される飛行場や、気象に敏感になる必要がある山や高所にも取り付けられています。

超音波風速計を選択した際に得られるメリット

歯車の回転数や発電機による電気の量によって計測する風杯型と風車型に比べて、超音波風速計は少し特殊なメカニズムをしています。 超音波は、風上から風下へと向かう場合と、逆に風下から風上に向かう場合では、伝達速度に差が出る性質を持っています。超音波風速計はこのメカニズムを応用しています。超音波の発信部分と受信部分で構成され、それを地面と平行に縦と横の2つの線が交わるように設置されることで、どの方角の風にも対応できるようになります。また、軸をもうひとつ増やし、3次元的な計測ができるタイプもあります。 使用されるメカニズムが高度なため、風杯型などの方が価格が安くなりがちですが、その場所を選ばない頑丈さが強みです。凍結への対策も比較的簡単におこなえるため、厳しい環境下でその本領を発揮します。メンテナンスの頻度も少なく済むことも特徴です。
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